東京・自由が丘駅から徒歩5分の住宅街にひっそりと佇む十割そば専門店「蕎亭 福笑（きょうてい ふくわらい）」さん。
和の趣あふれる一軒家風の店構えに、扉を開けると心地よい木の香りと温かな雰囲気が迎えてくれます。厳選された福井県産そば粉を使用した十割蕎麦と季節感を大切にした一品料理が評判の蕎麦店です。
平日にも関わらず、開店前から数組の列ができていました。
「蕎亭 福笑」さんの十割蕎麦は、毎朝、店主自ら打ち、香り高く喉ごしの良い粗挽き蕎麦に仕上げています。冷たい蕎麦の代表格「せいろ」はもちろん、鴨せいろや季節の天ぷらそば、蕎麦前なども素材の良さを最大限に活かした品々が揃っています。
▲自家製レバーパテ（ガレット添え）
そばの脇を固める一品料理も見逃せません。旬の食材を使った酒肴や自家製の蕎麦豆腐、蕎麦味噌など、どれも丁寧な手仕事が光ります。日本酒の品揃えも多く、十割そばとの相性を考えた銘柄が揃っているため、お酒好きにもたまらないでしょう。
レバーパテは蕎麦前の中でも特にお薦めだというだけあって、臭みがないどころか、むしろいい香りがして軽い口当たり。横に添えられたガレットチップの香ばしさが加わると一つの料理として満足感が高くなります。ビールでも日本酒でもよく合います。
▲合鴨ロースト
柔らかく火入れされた鴨肉は注文を受けてから表面を炙るので、皮はパリッと香ばしく、香りの良い肉はジューシーで柔らかい。噛むほどに旨みと甘みが染み出てきていつまで噛んでいたい一品。
メニューにない日本酒もあるそうなので、ぜひ聞いてみてください。
この日は「雪の茅舎 純米吟醸（秋田県由利本荘市）」。さわやかな甘みと料理を邪魔しない上品な吟醸香は食中酒として最適です。
店内はカウンター席と数席のテーブル席がありますが、伺ったときはカウンターのみの対応で割とすぐに満席になってしまったので、ゆっくり食事をしたい方は時間を外して行かれた方がいいと思います。
▲せいろそば
カウンター越しにサッと湯がきあげられる十割そばは、粗挽き感の強い挽きぐるみで口に運ぶ前から強い香りが鼻に届きます。粗挽きなのにのど越しがよく、濃厚な味わいを楽しむことができます。
自由が丘駅から徒歩圏内という好立地ながら、喧騒を忘れさせてくれる「蕎亭 福笑」さん。
都会の中で、ゆったりと本格十割蕎麦の世界に浸れる一軒です。そば通の方も、初めての方も、ぜひ一度足を運んでみてください。
ごちそうさまでした。
[蕎亭 福笑]
〒152-0035 東京都目黒区自由が丘2-15-9 ノーブル自由ヶ丘101
電話：090-2546-4112
営業時間：11時30分～14時30分／18時00分～22時00分
定休日：水曜日
