岡山市北区にある、玄そば一本挽き石関さん。
岡山駅前から路面電車(岡電東山線)に乗り、城下駅を下車して徒歩2,3分のところにあります。
大きなガラス窓に中央の看板が目を引く外観。
お店の正面には岡山市オリエント美術館、裏手には岡山市内の観光名所の一つとしても知られている後楽園があるので、地元の人々だけでなく観光客にも人気があります。
店内は明るく開放的で、清潔感があります。
照明の使い方もいい感じ。
店名にある「玄そば一本挽き」とは、玄そば(殻のついたままのそばの実)を石臼で丸ごと一本挽き(挽きぐるみ)にした全粒の色黒いそば粉を使っているということを意味します。原料は季節によって使い分けられるそうですが、店主の地元である奥出雲で自家栽培した在来種を始め、小粒の在来種を中心に福井県永平寺産などを併用しているそうです。
こちらでは鴨焼きとしては珍しい餡かけスタイルになっていて、香ばしい皮目と肉の中心がレアで仕上げられた鴨肉が餡と絡み合って、鴨南蛮そばの”鴨抜き”をいただいているような食感ですごく美味しい!
お出汁と薄口醤油で味付けしたトロトロ半熟の出汁巻きは、岡山の地酒「大典白菊(純米)」と共にいただきます。
カウンター越しに見える厨房がおしゃれ!
奥のそば打ち部屋まで青一色に統一されていて、まさに魅せる厨房って感じです。
そばの実を中心部分だけではなく、外側の甘皮部分も2度、3度と挽きぐるみにして、そばの実すべてを粉にして打つ蕎麦は、ムチムチとした強い歯ごたえがあり、咀嚼するごとに香ばしく甘い香りが口いっぱいに広がって、ナッツのようなコクが余韻として残ります。
手間暇かけて石臼で丁寧に挽かれているから、玄そばそのものの味わいをストレートに感じることができる分、個人的にはこのお蕎麦の味わいを楽しむのに出汁にくぐらせるのはもったいない。蕎麦だけをただ黙々と食べ進め、合間に酒を口に含む。添えられたそば板(そば刺し)に生わさびをちょっとつけて食べると麺線の蕎麦とは違った味わいになって楽しい。
岡山県は島根県が近いこともあり、出雲そばの流れが強いようですね。
挽きぐるみの色濃い蕎麦は、福井の越前そばにも共通するところがあるので、また岡山に来たときは他のお店にも行ってみたいと思います。
ごちそうさまでした。
[玄そば一本挽き石関]
〒700-0813 岡山県岡山市北区石関町1−4 中国ビル 1F
電話:086-222-2600
営業時間:11:30~17:00(売り切れ次第終了)
定休日:毎週月曜