夏の暑さ和らぐ9月下旬。
山形県で弊社のソバを作ってくださっている生産者さんと圃場を見学させていただいた後、お昼ご飯を食べに天童市にある水車生そばさんへやってきました。
将棋の駒の形をした看板と左側にある大きな水車が印象的な外観。
中央には水車生そばさんの歴史と共に長きに渡りそば粉を挽いていた石臼を供養した石臼塚があります。
開店20分ほど前に着いたのですが敷地内駐車場は満車で、よく見るとすでに行列ができている。
しかも次から次へと車がやってきてお店の対面にある第2駐車場もにわかに満車になりつつあったので、即時、車を放り込み列に並ぶことに。
幸い回転が早く、30分ほど待って入店。
入口にあるそば打ち台はまるで直前まで戦争が起こっていたかのような名残と静けさに満ちていました。
ここに来るとメニューが決まっているのか、着席するや否やメニューを見ずに注文する人がほとんどで、注文の品が提供されると黙々と平らげて他言無用とばかりに早々に立ち去っていく。スタッフの客あしらいから配膳、会計まで一連の流れがすごくスムーズだからこのお店は回転が早いんですね。
▲天ざるそば
水車生そばさんのお蕎麦は、山形県と北海道の玄そばを皮付きのまま昔ながらの水車を利用した石臼で製粉した挽きぐるみのそば粉を使用して手打ちされているそうです。
割りばしと太さがあまり変わらないくらい太い麺線は噛み応えがあって、噛むほどに蕎麦の香りと甘さが感じられます。山形の蕎麦らしいワシワシ食べる系なので初めて食べる人は中盤から顎が少々痙攣してくるかもしれません笑
▲元祖 鳥中華
これを食べに山形にやってくるというほど有名になったそば屋の鳥中華は、実は水車生そばさんが発祥のお店だそうで、もともとは蕎麦の和風だしと鶏肉を使ったラーメンをまかないとして食べていたそうです。それを一部のお客さんへ提供していた流れでメニュー化され、県内外からこの味を求めてたくさんのお客さんがやってくるようになったとか。そういえば、周りのお客さんたちを見ていると鳥中華率かなり高め！
鰹のきいた和風だしに鶏肉の旨み、揚げ玉のコク、海苔と三つ葉と白ネギの香りがプラスされて、そこにちゅるちゅる食感の中太ちぢれ麺。確かにこれはクセになる。もともとはまかないだから派手さは無くて、材料一つとっても普通のどこにでもある無難なもの。でもきっと誰が食べても美味しいと思うんじゃないですかねコレ。これがラーメン屋さんとか定食屋さんにあるとちょっと違和感ある。お蕎麦屋さんにあるから食べたくなるような気がします。
食事の後に石臼塚をまじまじと拝見。石材によって臼の形が違ったり、作った職人で目が違うことは当然ながら、福井と山形でまた違う点があったり、非常に興味深い場所でした。
車に戻る途中、先ほどまで自分たちが並んでいた行列が5倍近くになっていたのには驚きました。
地元ナンバー以外に仙台、福島、新潟などなど、このお店の味を求めて方々からやってくるんですね～
ごちそうさまでした。
[手打 水車生そば]
〒994-0025 山形県天童市鎌田本町１丁目３−２６
電話：023-653-2576
営業時間：11:00～22：00
定休日：元旦
