セルフ型うどんチェーンの蕎麦バージョンがいよいよその数を増やしてきましたね。
以前、このブログでもご紹介した信州の小木曽製麺所さんは記憶に新しいところですが、名古屋の久屋大通沿いにある「そばいち」さんもその一つ。店名は耳にしていたのですがなかなかいく機会に恵まれず、今回たまたま名古屋出張で久屋大通を歩いていたところに表われたので迷いなく入店しました。
場所は地下鉄桜通線:久屋大通駅1番出口を出て徒歩1分。白と紺にまとめられた外観は清潔感と高級感を感じます。表に価格表とお薦めのメニューが出されていることもあり、お昼を過ぎた時間でも店内にはお客様が結構いて若者も抵抗なく入っていきます。正面向かって右手に製麺スペースがあり、国産そば粉を店内で製造した二八蕎麦を打ちたて茹でたてで食べられるのがポイント。
入店しますと、まず最初に笊そば、かけそば、季節メニューなどのお蕎麦を注文します。
するとすぐに生そばを釜に入れ、数分すると自動で釜笊が上がり冷水に取る。蕎麦が提供されるまでの時間に好きな天ぷらや一品ものなどの種物や薬味、ご飯類を選んで会計する頃に蕎麦が出来上がるという流れ。
セルフで好きなものを選んで行くスタイルはうどんチェーンと全く同じですが、そこはそば屋ですから種物にはそば屋ならではの個性を持たせていて、板わさやニシンの甘煮、出汁巻き卵、キスと大葉の梅肉揚げ、小柱と人参のかき揚げなど、お酒を呼ぶ感じですよね。なす天も飾り切りしてあったり細かい部分が上手に表現されていて見事にうどんチェーンとは似て非なるものになっていると思います。
笊そば、キスの梅肉大葉揚げ、大根おろしの組み合わせ。
お蕎麦は値段の割にボリュームがあります。
更科系の白いお蕎麦に黒い蕎麦粒が飛んでいて食欲をそそる見た目です。
蕎麦に鼻を近づけて香りを確かめると最初は小麦粉の香りが立ちますが、あとからソバの風味が追いかけてくる。
食べた印象では、1番粉をベースにしたデンプン質の多いそば粉に粗粒になった3番粉や皮粉がアクセントになっている感じで、少しボソボソした食感はありますが、それが蕎麦っぽくていいですね。
客単価は650円~1,200円とうどんチェーンより少し高めですが、蕎麦でこういうことをやろうという意気込みが素晴らしというか応援したい気持ちです。これからもこういった業態が増えてくると思いますが、うどんチェーンに個性があるように蕎麦チェーンの個性を楽しみたいと思います。
いづれ福井にもこういった業種が参入してくると思いますが、そば食が県民の食生活に浸透している福井ではどのような戦略が展開されるのでしょうね。
福井と言えば「越前おろし蕎麦」。
とても楽しみです。
[そばいち]
〒460-0002 愛知県名古屋市中区丸の内3-20-20
電話:052-228-6387
営業時間:11:00~22:00(L.O.21:30)