はしば食堂(飯山市富倉)は、オヤマボクチをつなぎに使った幻の郷土そば(富倉そば)と笹ずしが楽しめる。

おはようございます。

北陸の長い冬もそろそろ終盤。
福井市内はようやく春の匂いがする温かい風が吹いて、明るい日差しも差し込むようになってきました。季節の変わり目に体調を壊す人が増えております。乾燥する季節でもありますので、お体ご自愛ください。

以前から本場で食べてみたかったオヤマボクチをつなぎに使った富倉そばを求めて長野県飯山市に行ってきました。富倉そばを食べられるお店は飯山市内にいくつかありますが、今回訪れたのは中でも有名な「はしば食堂」さん。
店名は良く知っていたものの、オヤマボクチを使ったお蕎麦は現地まで行かないとなかなか食べられない幻の蕎麦なので前々から行ってみたいと思っていました。

はしば食堂さんへは北陸新幹線:飯山駅から国道292号線(飯山街道)へ出て北上(妙高方面)します。飯山街道から富倉バイパスを進むとトンネルの前に白い看板で「富倉そばと笹ずしの里 はしば食堂」の看板が見えますので、ここを左折してさらに奥に入ってください。

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進めば進むほど道が細く険しく雪深くなってきて不安になるのですが、細かい案内板があるので安心です。ただ、車の行き交いができないので大型車ではいかない方が無難でしょう。特に渋滞が無ければ飯山駅からはしば食堂さんまではおよそ30分で着きます。

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下調べしていた時にはしば食堂さんはお店というよりおばあちゃん家だと書いてあったので想像はしていたんですが、本当にその通りでした。雪深い土地にある昔の田舎のお家。現代の家からは消えてしまった温もりと独特の香りがあります。

でも今に育つ子供たちにはどう映るのかな・・。
ひょっとしたらこの雰囲気に抵抗を持つ子もいるかもしれません。

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オヤマボクチを使った富倉そばとは?

オヤマボクチは、キク科ヤマボクチ属の多年草。アザミ類であるが、山菜として「ヤマゴボウ」と称される。ゴンパ、ヤマゴンボと呼ぶ地方もある。語源は、茸毛が火起こし時の火口として用いられたことから。根は漬け物にするなどして食べられ、長野県飯山市の富倉そばでは、茸毛をつなぎに使っている。※Wikipediaより引用

オヤマボクチの葉を揉んでは天日干しを繰り返して取り出した葉脈を今度は煮詰めて清流にさらすを繰り返す作業を続けます。そうやって長い時間と手間暇をかけて出来上がったオヤマボクチの繊維が蕎麦のつなぎとして使用されます。オヤマボクチ自体はほぼ無味無臭なので蕎麦の味わいがそのまま生きるのです。

打ち方も加水量や加水のタイミング、練りは倍の時間行ったり、延した後で少し乾燥させたりと通常の二八そばとは異なります。小麦粉のグルテンではなく繊維でもってそば粉を繋げる手法なので、包丁で切る際は繊維が包丁に当たってとても大変だそうです。

座ってしばらくすると、蕎麦の薬味と小皿でお料理が出されます(200円)。

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左上から時計回しに野沢菜漬け、ジャガイモの煮物、豆の煮物、ネギ、大根おろし(汁ごと)。
野沢菜は少し古漬けになっていて酸味がとても良い!防腐剤やうま味調味料をたっぷり使った市販品では味わえない自然の味わい。こんなお漬物って最近食べていない・・というか食べられないなぁとしみじみ感じました。
ジャガイモは形が崩れるくらいに炊いてあり、お豆は歯ごたえを残してある。いずれもかなりしっかりした甘辛い味付けで早くお蕎麦が食べたくなります。

オヤマボクチをつなぎに使った富倉そば。
写真は並800円(大盛りは1200円)

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独特の色合いと透明感。
コンニャクのようにプリッとしていて柔らかくも歯を押し返すような弾力があり、ツルツルしているけど蕎麦のザラっとした食感も感じる。つなぎが入っていないので甘いつけ出汁にも負けない蕎麦の濃い味わいを感じます。
オヤマボクチはWikipediaではヤマゴボウとも呼ばれると書いてあったので、山の香りがするのかなと思っていたんですが、別物なんですね。今まで食べた蕎麦のどれとも被らないこの地ならではの郷土蕎麦でした。

お台所から聞こえる看板おばあちゃんの甲高くも優しい掛け声が蕎麦の美味しさをさらに倍増させます。満席でどんなに忙しくてもお客さんの帰り際に「気を付けて運転しなよ。ありがとう」と声をかけてくれる。

はしば食堂のもう一つの名物である笹ずしも食べたかったんですが、僕の前に入った団体様で終了でした。残念ではありますけどまた来て次こそは食べようと思いました。

おばあちゃんは85歳だそうで、まだまだ若いよ!と笑っている。
はしば食堂に来るお客さんは、オヤマボクチを使った富倉そばを食べに来るのではなく、おばあちゃんの蕎麦を食べにくる。もっと言えばおばあちゃんのファンであり、会いに来るんだなと思いました。

美味しいお蕎麦をありがとう。

[はしば食堂]
〒389-2258 長野県飯山市滝ノ脇3206
TEL:(0269)-67-2340

◆休業日◆
不定休

◆駐車場◆

[3月17日(木)]
天気:晴れ
石臼工場内室温:12℃
石臼工場内湿度:39%
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