昨年1月の能登地震の復興支援を目的に4月~6月の期間限定で販売しております能登産そば粉は、石川県・能登半島(七尾市、穴水町など)の潮風と寒暖差のある気候、そして清らかな水に恵まれた自然豊かな環境で育まれたそばの実を丁寧に製粉したそば粉です。私たちカガセイフンは、「能登産そば」の品質向上と安定した収穫を支えることで、そばの産地としての底上げに協力し、これからも継続して応援していきたいと考えています。
ご購入いただきましたお客様より、「昨年よりも香りや甘みが強くなってた気がする」、「今年の能登産は状態が良いように思うけど、何か良くなった理由などありますか?」など、嬉しい声を頂戴しました。
実は僕もR6年の能登産そばは状態がいいと思っていて、今回のソバが良かった要因というのは、気候や天候とソバの実の熟度、刈り取るタイミングが結果的には良い方に出たというところに尽きます。
能登は本格的にそば栽培を取り組むようになってまだ日が浅く、品質や生産量にはまだまだ課題があるため、僕も定期的に現地へ足を運んでいるのですが、人間の思うようにはなかなか行きません。
昨年の取り組みで良かった点を一つ挙げますと、一昨年、収穫直前に雨が降り、蒸し風呂のような日が2日ほど続いたことでヨトウムシが大量発生して、ソバの実と葉を食べつくされるという被害が出たことを教訓に、昨年は害虫を寄せ付けるトラップを例年より増やしたところ、被害は最小限に抑えられました。
悪かった点は、10月初旬ころに結実してから本来であれば気温が下がり始め、昼夜の寒暖差が出てくる時期に、気温の高い日が続いたため実の成熟が進まず、10月末頃から刈り取りを行うところ、11月に入っても熟度が低く刈りれない状況でした。
ただ、11月下旬になってしまうと早朝に霜が降りてソバの実が脱粒してしまうリスクがあるため、ソバの熟度としてはまだ早かったのですが、やむ負えず11月中旬に急いで刈り取りを行いました。しかしながら、乾燥調製後の玄そばは思っていたほど痩せてはおらず、むしろ青々とした早刈りのような色味が鮮やかに残り、香りも味わいも上々でしたので結果として良かったものの、本来、能登で栽培しております「とよむすめ」は完熟してから刈り取った方が良い品種なので、まさにR6年の偶然の産物だと思います。
今、ご用意しておりますR6年度の能登産そば粉は、石川県の安心品質と、土地の恵みをぎゅっと詰め込んだ今しか味わえないものだと思いますので、ぜひ一度、お試しいただけたらと思います。