福井市片町の天麩羅・蕎麦処の天籠(てんかご)で、粗挽きそば粉を衣にした天ぷらと早刈り蕎麦に感動した。

前々から行きたいと思いつつもなかなかタイミングが合わなかった、福井市片町にある天籠(てんかご)さんにようやく行くことができました。天籠さんは地元食材をふんだんに使いリーズナブルな価格で楽しめる天ぷらと特定の生産者から仕入れる早刈りの福井在来種を使った手打ち蕎麦が味わえるお店。店内に入ると明るく奥行きのある清潔な空間が広がり、揚場から香るごま油の香りが食欲をそそります。

今回はおまかせで季節の美味しいものを少しずつ出していただくことにしました。
まずは大ぶりの車海老。

福井市片町の天麩羅・蕎麦処の天籠(てんかご)で、粗挽きそば粉を衣にした天ぷらと早刈り蕎麦に感動した。
この食欲をそそる色合いがたまんないですよね。そして薄い衣がまたいい!
ひと噛みすると弾けるようなぷりぷりの食感。身からは凝縮された海老の出汁が出てきて思わず顔がほころびます( ´艸`)

福井市片町の天麩羅・蕎麦処の天籠(てんかご)で、粗挽きそば粉を衣にした天ぷらと早刈り蕎麦に感動した。
2品目はアスパラ。衣はサクサクで中はジューシー。アスパラの良い香りが広がっていくらでも食べられるやつです。

福井市片町の天麩羅・蕎麦処の天籠(てんかご)で、粗挽きそば粉を衣にした天ぷらと早刈り蕎麦に感動した。
3品目は鯖江市で栽培されている福井の伝統野菜「吉川ナス」。
形は京野菜の加茂なすに似ているのですが別物です。肉厚で実が詰まっているのに柔らかい。天ぷらにすると油との相乗効果で甘さが際立ってすごく美味しい。

福井市片町の天麩羅・蕎麦処の天籠(てんかご)で、粗挽きそば粉を衣にした天ぷらと早刈り蕎麦に感動した。
これまでの天ぷら、よく見ると表面に黒いつぶつぶ見えませんか?
これ実は、今回特別に天ぷらの衣を小麦粉じゃなく粗挽きそば粉100%で揚げていただいたんです。
つい最近、お取引先様から「天ぷらもそば粉を使いたくて研究している」というご相談をいただいて、どのようなそば粉が天ぷらに向いているのか挽き方を研究していたんですが、僕は美味しい天ぷらは揚げられないので天籠さんにご協力いただいたんです。

福井市片町の天麩羅・蕎麦処の天籠(てんかご)で、粗挽きそば粉を衣にした天ぷらと早刈り蕎麦に感動した。▲鯛2種(左:小麦粉の衣、右:そば粉の衣)

鯛はとても興味深い食べ比べでした。
小麦粉の方はサクサクしていながらもフワッとした優しい衣で、そば衣の方は少しカリっと感のあるサクサク食感で、そばの方は冷えてもこの食感が持続します。
それもそのはず、そば粉は小麦粉と違ってグルテンを含まないのでフワッとする要素がなく、冷めてもサクサク感がそのまま残ります。

左上から時計回りに原木椎茸、レンコン、九頭龍まいたけ、牛ロース。いづれもそば粉の衣をまとっているので、サクサクで香ばしくサラリとしています。

福井市片町の天麩羅・蕎麦処の天籠(てんかご)で、粗挽きそば粉を衣にした天ぷらと早刈り蕎麦に感動した。
〆は手打ち蕎麦。

福井市片町の天麩羅・蕎麦処の天籠(てんかご)で、粗挽きそば粉を衣にした天ぷらと早刈り蕎麦に感動した。
福井市内の特定生産者が栽培した早刈り蕎麦。画面では色が沈んでしまって伝えられないのが残念でなりませんが、この季節に「もしかして新そば?」と思うほど青みが残ったお蕎麦が食べられるのはすごく嬉しいです。
福井市片町の天麩羅・蕎麦処の天籠(てんかご)で、粗挽きそば粉を衣にした天ぷらと早刈り蕎麦に感動した。
程よく歯を押し返すコシと爽やかなのど越しで大満足。
すぐ胃もたれするので普段はあまり揚げ物を食べない僕ですが、これだけ天ぷらを食べても胃が軽いのは職人さんの腕が素晴らしいからですね~。

天ぷら衣に使うそば粉は、蕎麦を打ち終わった花粉(打ち粉)でも十分、美味しく揚がります。そば粉独特の香ばしい香りを出すには皮ごと挽ぐるみにした黒っぽいそば粉をお薦めします。

次はカウンターで職人技を見ながらゆっくり食事がしたいと思いました。
ごちそうさまでした

[天籠-TENKAGO | 天麩羅・蕎麦処(てんかご)]
〒910-0023 福井県福井市順化2丁目19
電話:0776-29-1277
営業時間:18:00〜2:00
定休日:日・月・祝

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