クレープリー・ラ・ビオレット(Crêperie La violette)の地元食材を使った田舎風ガレットが最高に美味しい。│ガレット(Galette)の本場フランスを巡る旅⑥

いよいよガレット発祥のブルターニュへ。
パリ・モンパルナス駅からフランスの新幹線TGVに乗って、ブルターニュの玄関口・レンヌ駅へと移動し、レンタカーに乗り換えて、まずはバン・ド・ブルターニュ(Bain de Bretagne)へ。

クレープリー・ラ・ビオレット(Crêperie La violette)の地元食材を使った田舎風ガレットが最高に美味しい。│ガレット(Galette)の本場フランスを巡る旅⑥
広大な農場の中に忽然と現れたBain de Bretagneの街は、全体的に建物が低く小ぢんまりとした煉瓦造りの家々が細かく立ち並んでいてとてもかわいい。クリーム系の色調でほぼ統一されているところも街として一体感があります。その中で一際目立つクレープリー・ラ・ビオレット(Crêperie La violette)が今回の目的のガレット屋さんです。

クレープリー・ラ・ビオレット(Crêperie La violette)の地元食材を使った田舎風ガレットが最高に美味しい。│ガレット(Galette)の本場フランスを巡る旅⑥
店内はパリの息苦しくなるように密集したガレット店とは全然違って、白を基調として広々とした空間。
田舎のレストランというか、このまったりとした感じはまるでおばあちゃんの家に来たような空気感。とても居心地がよくリラックスできる。

クレープリー・ラ・ビオレット(Crêperie La violette)の地元食材を使った田舎風ガレットが最高に美味しい。│ガレット(Galette)の本場フランスを巡る旅⑥

まずは、おすすめシードル「COAT-ALBRET」で乾杯♪
日本でもこのラベルは見たことがありましたが、飲んだのは初めてでした。フルーティで酸は控えめ、微炭酸よりちょっぴり強めなシュワシュワ感で飲みやすく、後味はすっきり爽快。一気に胃が活性化します。

クレープリー・ラ・ビオレット(Crêperie La violette)の地元食材を使った田舎風ガレットが最高に美味しい。│ガレット(Galette)の本場フランスを巡る旅⑥

ガレットを焼くところを見せていただきました。
熱々の鉄板の上でじゅううううう・・・っと音を立てるガレット。そして頃合い良く具材を盛り付ける手さばき。仕上がるガレットは焦げ付くことなく、バターの風味はパリのお店より軽かったです。

クレープリー・ラ・ビオレット(Crêperie La violette)の地元食材を使った田舎風ガレットが最高に美味しい。│ガレット(Galette)の本場フランスを巡る旅⑥

僕が注文したのは、「豚の臓物のソーセージ(アンドゥイユ)ガレット」。
アンドゥイユは豚の臓物が原料という性質上、鮮度が落ちやすいため、ここでしか食べられないガレットと言えます。この後に行ったマルシェでは色々な種類のアンドゥイユがありましたが、いづれも保存はできるだけせずに早めに食べてくださいということだったので、それだけ鮮度が命ということなんでしょうね。

クレープリー・ラ・ビオレット(Crêperie La violette)の地元食材を使った田舎風ガレットが最高に美味しい。│ガレット(Galette)の本場フランスを巡る旅⑥
生地はパリで食べたガレットに比べて色が濃く、生地に浮かぶホシの加減も断然多い。
福井産ガレットでも感じたそば粉の香ばしくも甘い香りがしっかりしていてサクサク軽い。パリのガレットが江戸そばなら、ブルターニュのガレットはまさに田舎そば。アンドゥイユ(臓物)独特の臭みをチーズの香りがうまく包み込んで、臓物のパサつきはこってりしたチーズの油分でしっとりさせる。双方の旨み成分が似ているんでしょうか・・お互いに引きたて合うような相乗効果があってすごく美味しい!僕はブルターニュのガレットの方が好みです。

▼ブルトンノワール(豚の血入りソーセージ)とリンゴのガレット。

クレープリー・ラ・ビオレット(Crêperie La violette)の地元食材を使った田舎風ガレットが最高に美味しい。│ガレット(Galette)の本場フランスを巡る旅⑥

豚の血というとそれだけで敬遠してしまう人もいるかもしれませんが、ブルトンノワールは日本でもとても有名なソーセージで、やはり本場だからか臭みがないのは当然ながら味も香りも鮮烈で柔らかくジューシー。
それから技ありなのがこのリンゴ。品種からくるものなのか、ひょっとしたらシードルを使って煮込んだのかわかりませんが、甘さや酸っぱさはそれほど強くないんですが、ソーセージの脂っ気をすっきりさせてくれるんです。だから、一緒に食べた時の相性が素晴らしくて組み合わせの”妙”を感じました。

▼自家製塩キャラメルのクレープ そばアイスとそばの実添え

クレープリー・ラ・ビオレット(Crêperie La violette)の地元食材を使った田舎風ガレットが最高に美味しい。│ガレット(Galette)の本場フランスを巡る旅⑥
クレープリー・ラ・ビオレット(Crêperie La violette)さんでは、そばアイスとそばの実入りクレープに使用しているクレープ生地には3割そば粉をブレンドしているそうです。なので、生地の表面はカリカリ、中はもっちりしていて食感の対比がとても楽しくて美味しかった。ソバアイスもゴマのような香ばしさがあって後味さっぱりで好みの味でした。でも全体的にしっかり甘いので、日本人(特に辛党)にはいささか厳しいものがありました(笑)

ちょうどクレープを食べ終わって、〆のコーヒーをいただいている時にシェーブル(山羊のチーズ)の業者さんがやってきました。車もそうですけど、配達車がもうオシャレでゆるい感じがしますよねー。

クレープリー・ラ・ビオレット(Crêperie La violette)の地元食材を使った田舎風ガレットが最高に美味しい。│ガレット(Galette)の本場フランスを巡る旅⑥

最後に店主と奥様とともに記念写真を撮っていただきました。
オーナーでありクレーピエでもある店主は、なんとブルターニュ製粉組合の会長さんで、ブルターニュとソバの関係性や栽培、製粉、管理、組合としての取り組み、新興勢力の事など、僕個人的にはもちろん、いち福井県民としてとても参考になるお話を聞かせてくださいました。

クレープリー・ラ・ビオレット(Crêperie La violette)の地元食材を使った田舎風ガレットが最高に美味しい。│ガレット(Galette)の本場フランスを巡る旅⑥

話せば長くなるのでここでは書きませんが、実はここに来るまでには紆余曲折ありました。会長さんの計らいでブルターニュ産そば粉を製粉する工場に連絡をとってくださり、翌日にお伺いさせていただくことになりました。この内容は以下リンクのブログでご紹介したいと思います。

持参した福井県産ガレット粉も快く受け取っていただいて、このお店で福井のそば粉を使って一度でもガレットを焼いてくださるということが嬉しくてありがたくて感謝の絶えない美味しい訪問でした。
ありがとうございました。

[Crêperie La violette(クレープリー・ラ・ビオレット)]
6 Place Henri Quatre,35470 Bain-de-Bretagne,France
TEL:+33 2 99 43 90 92


このブログでは、ガレット店の紹介や文化、観光に関してなどをご紹介していきます。
福井のそば粉屋として専門的な立場から、プロの話や技術、製法、栽培については以下のブログをご覧ください。
ガレットの本場‐フランス・ブルターニュ視察

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