パリで初めて知ったクレープリーでの食事マナー。│ガレット(Galette)の本場フランスを巡る旅④

クレープリー(Crêperie)とは?

クレープリー(Crêperie)とは、クレープを専門に扱っているお店ではなくてガレットとクレープをメインとするカフェレストランを総称して言います。また、そのクレープリーでガレットやクレープを専門に焼く職人さんをクレープリエと言います。

クレープリーでは、食前酒(シードルやワイン、シャンパン、ノンアルコール類など)から始まり、食事系のガレットを食べて、デザートにクレープ、食後にコーヒーや紅茶で〆るというのが一連の流れで、言わば簡易的なフランス料理のコースのようなイメージです。しかもお値段はアルコール込みで15EUR~25EUR(2,000円~3,500円)が相場ととてもリーズナブルでコスパ最強です!

クレープリーの食事マナーについて

今回のフランス視察はガレットがメインなので、僕はガレットとシードルだけを食べ歩くつもりでいたのですが、通訳の方にガレットだけ食べて店を出るのはマナー違反というかあまりよろしくないと教えられました。というのも、クレープを食べずにガレットだけ食べて会計を済ますというのはそのお店に対して美味しくない!と言うようなものだと言うのです。クレープリーでの食事マナーとしてクレープと食後のドリンクまでちゃんと楽しみましょう!美味しいお店だったらなおさら。だそうです。危うくフランスのクレーピエを敵に回すところでした(笑) ルールを知らないって怖いですよね~。知らないから何でもできてしまうんでしょうけど。

なのでガレットを食べ終わると食器を下げるとともにクレープのメニューが渡されます。ガレットもクレープも1枚がとても大きく食べごたえがあり、脂っこいものはそれなりに脂っこく、甘いものはしっかり甘いので胃にガツンときます。どんな味付けも全体的に控えで素材の良さを引き出す調理法をとる日本食で生きている僕たちには少々胃が重くなってきますが、シードルと合わせるとその重さが気にならず(シードルが進んで仕方ない・・)、ガレットの生地がサクッと軽いので甘いものをそんなに食べない僕でも最後まで美味しく食べられるんですよね。

またクレープは定番が塩キャラメルでどのお店でも必ずメニューに入っているのですが、ブルターニュ地方では自家製の塩キャラメルが使われているので各お店ごとに味が違います。また生地の厚みを指定できるお店もあって同じクレープでも飽きのこない工夫が随所にみられました。

▼クレープの王道「塩キャラメルのクレープ」
ガレット(Galette)の本場フランスを巡る旅②:パリ市内の通称ガレット通り(モンパルナス通り)のLa Bigoudenneは、パリ市民憩いの人気店。

フランス人と、デザートと、チーズと、

フランス人にとってデザートとチーズはとても重要な意味を持つものらしく、食事の後は必ずデザートを食べ、かつ食後にはグラッパやシェリーなどの強めのお酒を飲みながら数種類のチーズと共に家族や友人知人との会話を楽しむんだそうです。これは家庭での食事でも同じで、滞在中に今回の視察に同伴してくださった方のご好意でフランス在住(福井市出身)のご友人宅へ食事をお招きいただいたのですが、その際にまず最初に食前酒で乾杯した後、簡単なおつまみと共に会話を楽しむ。その後、食卓へ移動して前菜、メイン、パンをいただきながらワインと共に会話を楽しむ。そしてデザートとコーヒーを飲みながらやっぱり会話。最後にチーズ数種類とハードリカーを飲みながらずっと会話。

結局、5時間近く食事していたのですが、この間テレビやラジオなどはついていなくてとにかくひたすら話合うんです。そういえば1日目にいったレストランでも仲間同士が複数集まって店内でずっとしゃべり合っていたなーと思い出しつつ、日本では食事中に会話してはいけないという習わしがありますから食べている間に話をすることにちょっと躊躇してしまいますが、とにかくコミュニケーション量が日本と比べて圧倒的に多くて、フランス式の食事マナー自体がコミュニケーションツールになっているんだなと感じました。だから外国の人は社交的で表現豊かなんでしょうかねー。


このブログでは、ガレット店の紹介や文化、観光に関してなどをご紹介していきます。
福井のそば粉屋として専門的な立場から、プロの話や技術、製法、栽培については以下のブログをご覧ください。
ガレットの本場‐フランス・ブルターニュ視察

Lineの友だち追加でカガセイフンの最新情報をいち早くGET!

友だち追加