秦野市の丹沢登山口にある、手打そば さか間さんがリニューアルオープンされたので、早速お邪魔してきました。
この日はお店の正面にある秦野戸川公園で山開きのイベントが盛大に行われており、多くの登山客や家族連れでにぎわっていました。その影響でランチタイムはお店の後ろの方まで列ができていました。
今回のリニューアルでは、外観は変えずに中の席数を減らしてカウンターを設け、今まで以上にゆっくりと食事ができる空間づくりに注力されたそうです。席数が減った分、1度に入れるお客様の人数が減ることになりますが、逆に言えばオペレーションが上がって待ち時間が減ることになるので、結果的に満足度は上がると思います。
ピカピカのカウンターで春らしい地酒からスタート。
僕の大好きな酒蔵の1つである松みどりの中でも、原材料すべてを神奈川県産にこだわって醸されたという「亮」は、華やかな吟醸香とスッと切れるキレの良さ、そして鼻に残る余韻が印象的。
合わせるは、鴨焼きとぬか漬け。
皮目を香ばしく焼いて、しっとり柔らかくジューシーに仕立てた鴨肉は甘くさっぱりした味わい。
お蕎麦屋さんの玉子焼きって、何とも言えない魅力というか引き寄せられるものがありますね。
外はしっかり、中はトロトロ半熟の絶妙な焼き加減の玉子焼きは、卵の香りと味を消さない程度に抑えられた甘みと出汁感がさすがプロの技だと感じます。
店主の阪間さんは、毎年欠かさず産地視察をされていらっしゃるんですが、福井にも必ずお立ちよりいただいて、ご自身の目で原料を調達されています。私たちとしては、現地を見ていただいたり、現場の声をお聞きいただけるのは本当にありがたく思っています。
やや平打ちの福井在来。
食べ慣れた風味と味わいですが、福井で食べる十割そばと比べるとプツッと切れる歯切れの良さやクリアな甘みが微妙に異なって福井在来の味わいを高めているような気がします。これはさか間さんのある地の利、丹沢水系の湧水による効果なのかもしれません。
口に入った時はおとなしい印象ですが、噛むほどに蕎麦の甘み、穀物の旨みを感じる味わい深いお蕎麦。
春先の気持ちが高揚している時に、すっきりさっぱりのど越しのいいお蕎麦は最高です。
こういうお蕎麦が好きは人は結構多いと思います。
能登半島の両サイドを海に挟まれた山間地域で栽培されたお蕎麦は、蕎麦をガツンを感じる粗挽きで栗やカボチャのような香りと穀物味のある甘さを感じます。海に挟まれた土地で栽培されているからでしょうか、何となく潮の香りも感じるような気がしました。
さか間さんへは、小田急小田原線:渋沢駅からバス移動が便利です。
終点の大倉駅には30分ほどで到着し、目の前にお店があります。週末になるとたくさんのお客様で賑わいますので、ご予約されることをおすすめします。
美味しいお料理とお酒、お蕎麦を存分に楽しませていただいて、疲れが取れたのでしょうか笑
体が軽くなったように感じます。ごちそうさまでした。
[手打ちそば さか間]
〒259-1304
神奈川県秦野市堀山下1291 県立秦野戸川公園前
電話:0463-89-2533
営業時間:11:00~14:00/17:00~20:00(売り切れ次第終了)
定休日:毎週木曜、第三水曜 祝日の場合は営業