夏新そばの穂発芽による品質変化を見る為、収獲・乾燥・製粉を確認して蕎麦を打ち食味を行いました。

収獲期に長雨と高気温によって圃場の大半が穂発芽してしまった今年の夏の新そば。
この事態を受けて対策会議が開かれ、穂発芽しているとはいえ未収穫のまま放っておくにはあまりにも勿体ないということで、この機会にそばの実に起きている変化やそば粉にして打ってみた時にどの程度、違いが出るのかということを見る意味でも、収獲・乾燥・製粉して蕎麦を打ち食味を行いました。

夏新そばの穂発芽による品質変化を見る為、収獲・乾燥・製粉を確認して蕎麦を打ち食味を行いました。
乾燥を終えた玄そばからは穂発芽した芽がひょろっと出ていて、皮を剥きとると実の半分が葉になっています。発芽に必要なエネルギーとして実のデンプン質が使われたため胚乳が痩せています。

夏新そばの穂発芽による品質変化を見る為、収獲・乾燥・製粉を確認して蕎麦を打ち食味を行いました。
実際に脱皮してみると、穂発芽した実は比重が軽くなっているせいか、その多くがロスになってしまいましたが、綺麗に脱皮できた実のほとんどは被害の少ないもので、通常の夏の新そばと遜色ありません。

製粉してすぐに熟練の職人さんに十割で打っていただきました。穂発芽すると繫がりが悪くなり、上手く打ててもすぐに割れたり切れたりしてしまうので、実際にどうなるかという確認です。

夏新そばの穂発芽による品質変化を見る為、収獲・乾燥・製粉を確認して蕎麦を打ち食味を行いました。
水回し、こね、のし・・特に問題ありませんでした。
水回しの際に立ち上る香りもちゃんとしましたし、新そばらしい色味も十分発色しています。途中で割れることもなく、「二八で打っているみたいだ」と言う評価までいただきました。

夏新そばの穂発芽による品質変化を見る為、収獲・乾燥・製粉を確認して蕎麦を打ち食味を行いました。
切り終えた穂発芽そば。
美しい麺線に仕上がっています。茹で上げるとボロボロになってしまうんじゃないかという不安がありましたが、ご覧の通りシャキッとしたお蕎麦になりました。残りは肝心な味と香りがどこまで感じられるか。

夏新そばの穂発芽による品質変化を見る為、収獲・乾燥・製粉を確認して蕎麦を打ち食味を行いました。
うっすらと青みがかって甘みがあり、香りも十分感じられます。
理由は分かりませんが、乾燥調製と製粉の工程で歩留りの差は出たものの、今回に限っては穂発芽による品質の変化というのはほぼ無かったです。なぜ変化がないのか・・これはこれで謎です。でも夏の新そばとして十分ご提供できる品質であったことは間違いありませんでした。

とはいえ、不安が完全に払拭できたわけではありませんので、引き続き品質チェックを小まめに行って行きたいと思います。一時はどうなってしまうのかキリキリマイでしたが、ちょっと気が楽になりました。

穂発芽していない夏新そばはある程度の量が確保できましたので、夏の時期にみなさまにご提供できそうです。福井が育んだ夏の新そば。ぜひ多くの方々にお召し上がりいただきたいです。

福井夏の新そば粉 販売サイトへ(夏季限定)

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