【2018年ふくい夏の新そば粉】大雨と気温高による穂発芽で、今後の夏新そば収穫は絶望的状況に。

大型台風で各地に大きな被害が出ている今回の集中豪雨。
福井県内山間部や沿岸部では冠水被害などもでているようで、福井市内でも増水によって通行できない箇所がいくつかあります。福井も2004年に集中豪雨によって市内を流れる足羽川が氾濫し、周辺地域に甚大な被害をもたらしたので、テレビで報道されている状況を見ますと同じ苦しみを感じずにはいられず心が痛みます。とにかくこの雨が止むことと地域や住民の方々の復興を心より願っております。

さて、そんな中、恐れていた最悪の事態が現実となってしまいました。

【2018年ふくい夏の新そば粉】大雨と気温高による穂発芽で、今後の夏新そば収穫は絶望的状況に。
こちらは、あわら市にある収獲を待つ夏の新そばの圃場です。
昨日まで降り続いていた雨がようやく止み、晴れ間が出たので今朝、見に行ってきました。

高台にあり丘陵地という水はけのよい土壌を持つあわら市の圃場は、茎が赤く染まっていないところを見ると水害による根腐れなどの被害は出ていません。

【2018年ふくい夏の新そば粉】大雨と気温高による穂発芽で、今後の夏新そば収穫は絶望的状況に。
昨年秋の福井の大凶作を労うかのようにこんなにたわわに実がついて、たくさん収穫できるという農家さんの心の高まりを感じていたのですが・・・

【2018年ふくい夏の新そば粉】大雨と気温高による穂発芽で、今後の夏新そば収穫は絶望的状況に。
今回の大雨と気温高によって、圃場の大半が穂発芽してしまいました。
これから本格的に夏新そばを収穫して行こうとしていた矢先の集中豪雨、そして30℃を超える高気温により圃場はぬかるみ収穫できなかったことが要因です。

「大雨が降る前に少しでも収穫できなかったの?」という声も聞こえてきますが、ソバは圃場の状態や天気、その年の作柄によって収穫適時期というのがあって、早すぎて実が未熟だと収穫したときに実がつぶれてしまうのでダメ、遅いと黒化率が高くなりすぎて味や香りに影響するのでダメ。その早い、ちょうどいい、遅いの判断がベテランの農家さんでも極めて難しいのです。

【2018年ふくい夏の新そば粉】大雨と気温高による穂発芽で、今後の夏新そば収穫は絶望的状況に。
農家さんとしては一番いい状態で収穫したいのは当然です。しかしそこに天気が絡んできて、収穫的時期に雨が降ってしまうと収穫できなくなり、圃場のソバは熟(成長)が進んで、最悪の場合、今回のように穂発芽してしまうのです。

穂発芽とは?

ムギやイネ、ソバなどの作物の実が穂についたまま発芽してしまう現象で、収穫時期に長雨に遭った際にしばしばみられます。発芽すると種実内の酵素が活性化し、胚乳に蓄積されているデンプンを分解して生長エネルギーなどに消費されるため、粒重が減少し変質を起こして品質が低下してしまいます。

このような状態です↓ 黒粒の実から白い芽がひょろっとのびていることが確認できます。

【2018年ふくい夏の新そば粉】大雨と気温高による穂発芽で、今後の夏新そば収穫は絶望的状況に。

昨年も夏そばの生育は理想的だったのですが、収穫時期にまとまった雨が降り、結局収穫量は思ったほど伸びませんでした。目の前にたくさんソバが実っているのに・・収獲したくても穂発芽してしまっては今さらどうしようもない・・という農家さんの落胆ぶりが圃場から伝わってきます。

今年は夏の新そば粉の販売が早々に終了となってしまう恐れがあり、お盆を待たずに在庫が切れてしまうことも考えられます。お届け希望日はお選びいただけますので、ご入用の方はご注文だけでもお早めにお願いいたします。ありがとうございます。

2018年度 福井県産夏の新そば粉 販売サイト

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