[読売新聞(福井版:地域)2017.3.27] に福井県産ガレットそば粉について掲載いただきました。

県産そば粉 パリで勝負

県産そばの消費拡大に向け、県は今秋、仏・パリでのPRに乗り出す。そば粉を溶いた生地を薄く焼き、卵やチーズ、野菜を包んだ「ガレット」が国民食とされる同国。無農薬で栽培され、皮ごと挽くため香りが立つという県産そば粉の普及を前面に打ち出し、美食の国からお墨付きをもらうことで、県産ブランドの新たな展開を狙う。

[読売新聞(地域欄)2017.3.27] に福井県産ガレットそば粉について掲載いただきました。
[読売新聞(福井版:地域)2017.3.27]

香り高さ特徴 ガレットに照準

和食のイメージが強いそばだが、欧州では小麦粉同様に普及している。国連食糧農業機関の統計(2013年)によると、フランスでの生産量は15万4800トンと日本の5倍近く。ガレットは仏・ブルターニュ地方の郷土料理で、見た目はクレームに似るが、食事としてレストランや家庭で広く食べられている。近年、国内でも女性に人気で、県内にも専門店(福井市内)が誕生している(Rozel(ロゼル)Galette&Crepe)。

県のそば収穫量(16年)は1500トンで全国5位と、1位の北海道(1万2300トン)など他産地には及ばないが、県産そばには品種と製法に大きな特徴がある。

他の産地では、安定した品質や収量のために改良された品種が主に栽培されるが、県では全国で唯一、県内全域で地域固有の「在来種」が守らている。改良品種に比べると小粒だが、昔ながらの石臼で皮ごと挽くため、そばの香りが引き立つ。そのひき方ゆえ、無農薬で栽培されている。

県産ガレット粉を製造販売する「カガセイフン」(福井市高木中央)の加賀健太郎社長(36)によると、本場のガレット用の粉は基本、福井同様の全粒粉で、オーガニック製品が好まれるという。同社は、全国のガレット専門店や仏料理店から受注している。

では、その風味はどうか。県産そば粉を使用するガレット専門店「クレープリー オルハコシト」(京都府)オーナーの佐藤靖之さん(39)はブルターニュ地方での修行経験がある。「味や香りは本場と比べても遜色ない。メイド・イン・ジャパンのオーガニックとして通用するのでは」と太鼓判を押す。

県は新そばが収穫される今秋以降、パリの専門店で県産そば粉を実際に使ってもらい、シェフらによる座談会を開く。さらに、東京の専門店に「パリのシェフが認めたそば粉」として発信していきたい考えだ。県食料産業振興課は「県産そば粉の需要拡大を狙うとともに、新たなそば文化を福井から発信していけたら」とする。

かゆ、ピロシキ-世界の食 着目

そばの実をひいて粉にし、麺にするのは日本など東アジア固有だが、そば自体は世界各地で食べられている。最も一般的なのは、実のままおかゆにする方法だ。

生産量、消費量共に世界一のロシアでは、そばがゆ「カーシャ」が定番の主食で、中南部のアルタイ地方が一大産地。フランスのガレットのようにそば粉で具材を包むのは、ポーランドの「そばピロシキ」などがある。インド、ネパール、では、ナンのように厚焼きにする。いずれも小麦粉と同様に使われるが、そば粉の風味を生かすように調理されていることが多いという。

こうした世界に広がるそば文化に県は着目し、香り高い福井のそばを、ブルターニュ(仏)、アルタイ(露)と並ぶ「世界三大そば」と称しブランド化を狙う。2019年には生産量、販売額ともに15年(1970トン、4億6000万円)の1.2倍を目標とする。

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◇ガレット専門店をオープン 竹内真由美さん56(福井市)

そばと言えば、県内では「おろしそば」だが、そば粉には他にも食べ方がある。県産のソバをクレープ風に焼く「ガレット」の店を、福井市森田新保町に昨年6月オープンさせた竹内真由美さん(56)に、開業までの経緯やガレットの魅力を聞いた。

――ガレットとは。

そば粉と塩を水で溶き、クレープのように薄く焼いて食べるものです。フランスのブルターニュ地方が発祥とされていて、卵や野菜、肉、魚など、トッピングによっていろいろな楽しみ方ができるのが魅力です。

――開業のきっかけは。

4年ほど前までは、病院で管理栄養士として・・・つづきはこちら

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