カガセイフンの粗挽きそば粉の打ち方についてよくご質問をいただきます。
そこで今回、弊社の粗挽きそば粉3銘柄(奥越、吉峰、一乗)について打ち方のポイントを動画にてご紹介いたします。
ただ、この動画はカガセイフンの粗挽きそば粉(奥越、吉峰、一乗)を使い、初めて蕎麦打ちをされる方へ向けた動画です。打ち方のノウハウを伝える動画ではありません。また、指定のそば粉以外の場合や他社製造のそば粉では打ち方や条件が変わりますので、ご注意ください。画面を下にスクロールしますとキャプチャ画像とともに補足の説明がありますので、こちらも併せてご参考ください。
※動画で使用しているそば粉は、【吉峰】抜粗挽きそば粉です。
[動画]初めて粗挽きで蕎麦を打つ方へ
そば打ち工程のポイント
【水回し】
粗挽きそば粉は、水の浸透に時間がかかる割に初回の加水では一気に水分を吸いこむため、最終的な加水率の見極めが難しく多加水になりがちです。ですから、あらかじめ計った水分だけを加えたら通常のそば打ちよりも1.5倍から2倍近く時間をかけて丁寧に水回しを行ってください。全体がしっとりしてきたときに微調整程度の加水でまとめていきましょう。
【くくり】
粗挽きそば粉は、水分が浸透に時間がかかり、水が回った後には余分な水分が表面に浮かび出てくるため、この段階では少し固いくらいがベストです。普段通りの固さだったり、柔らかくなってしまっていると多加水となり、生地がベタベタしたり切れる原因になります。
【捏ねる】
捏ねる時には、木鉢のカーブに生地を押し付けて水分を粗粒に押し込めるようなイメージで圧をかけて捏ねていただくと効果的ですが、かなりの抵抗があるため無理なさらないよう進めてください。
ここで割れてきたり、菊練りをしようとしてもうまく行かない場合は、水回しの際の水の回り方にムラが出ていることが多いです。かといってこの段階でさらに加水してもうまく行きません。なので無理に菊練りをせず、木鉢を利用してコネコネしながらシワを取り除いていきましょう。
【のす】
通常のそば打ちは巻き棒で麺帯を巻いて角だしを行いますが、粗挽きそば粉は粘りが弱いので何度も巻いたり巻き直したりを繰り返すとすぐに割れてきます。ですから、なるべく麺帯に負担をかけないようにするために麺帯を巻いて延すことはせず、圧をかけながら一本延しで行う方が失敗が少なくて済みます。また、一気に伸ばそうとするのも麺帯に負担がかかってしまうので、少しずつ丁寧に行ってください。
ここでどうしても割れて仕方がないという場合には、無理に薄く延ばそうとせず厚めに延して細切りにしましょう。
粗挽きそば粉は打ちたてよりも打ってから3時間~半日経過した頃が食べごろです。
それは粗挽きの粗粒に水分が浸透し切るのに時間がかかるためで、十分に水が行き渡った瞬間に蕎麦の強い香りが立ってきます。
粗挽きそば粉は打ちやすいそば粉のように修正できるスィートスポットが広くないので、各工程ごとに状態を判断しながら必要な作業を行う必要があります。初めて粗挽きそば粉にチャレンジされる方は、いきなり二八蕎麦から始めるのではなく、七:三、もしくは六:四くらいつなぎ粉をブレンドしてみてください。粗挽きそば粉の特徴や傾向がなんとなく分かってきたところで徐々につなぎ粉を減らしていくと失敗も少なくなります。
ぜひ美味しい粗挽き蕎麦をお召し上がりください。
そば粉のお求めは、越前そば粉製造元カガセイフンオンラインショップにて