いつも越前そば粉製造元カガセイフンをご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。
平成28年度の早刈り新そばが少しだけですがようやく入荷してまいりました。長らくお待たせいたしました。
今年のソバは台風と曇天続きのお天気の影響でそばの出来というよりも生育自体に大きな影響が出ました。
茎や葉は日ごとに痩せていくにもかかわらず、早刈りソバの収穫時期である65日を過ぎてもそばの実がなかなか育ってこないので、どのタイミングで収穫をすべきなのかという判断基準が今まで以上に難しい。本来70日を超えると黒化率が高くなり完熟寄りの玄そばになってくるのですが、今年に限っては完熟どころか早刈りにも満たない状況に農家さんは頭をかかえています。
そんな中で収穫→乾燥→調整を終えた玄そばは、検査を受け、わずかではありますが弊社に届きました。
本格入荷は来週31日からになりそうです。今日は品質を確かめるために1日を費やすことにします。
最初に入荷してきた新そばは、【福井県福井市産】と【坂井市丸岡町産】の2産地。
黒化率は20%~40%と早刈りとしてはかなり低いです。手ですくってみると比重が軽いからか見た目よりやや軽く、ズシッときません。実がスカスカだったり空なわけではありませんが、熟したもののような重厚感といいますか重みが足りないんですね。
福井市産も丸岡町産も早刈り新そばです。ただ、通常の早刈りそばよりもさらに収穫時期が早いので、早刈りらしい若葉のような香りと青みは強いものの、未熟過ぎる故にそば本来の甘みや香りが弱いです。
私個人的には今すぐではなく、あと1週間~2週間ほどお待ちいただき、そばの旨みがもう少しのってから収穫された新そばの方がいいような気がしますが、ここまで未熟な新そばもなかなかないですから、これはこれで試してみるのも良いと思います。
早速、獲れたて挽きたての早刈り新そばを試し打ちしました。
新そばの含水率は14.4%。今回は【水仙】抜実挽そば粉50%:【吉峰】抜粗挽そば粉50%ブレンドを9:1で打ち、加水率45%でピタッと決まりました。新そばの間は、二八で打つ場合に加水率41~43%、10割で加水率43~45%くらいで決まるかもしれません。
水回しを済ませた玉は青いは青いんですけど、生育不良になった粒が乾燥中に褐色になったものが含まれているため青みを少し打ち消した感じになり若干、色が淡くなっているような印象です。とはいえ、早刈りですから見た目の青々した姿にはテンションあがりますね。
この早刈り新そば粉、もう少しであなた様のお手元にお届けできますから。
どうぞお楽しみに。
この後、切るのが苦手なんです僕(笑)
天気:曇り
石臼工場内室温:16℃
石臼工場内湿度:82%