福井市文京にある蕎麦と天ぷらの人気店、石臼挽き十割蕎麦やす竹にて開かれた福井県産「夏の新そば」を味わう会にウキウキで参加させていただきました。
なぜウキウキなのかと言いますと、夏そばを5種類食べ比べるだけでも嬉しいのに、最高の地酒が振舞われるからです。毎年この時期に開催されており2年前に初めて参加させていただいて、昨年は募集開始と同時に満席になってしまい参加できず、今回は1年越しに参加することが出来ました。2年前の夏そば会@やす竹でも相当すごかったんですが、今回はそれ以上ということで期待は高まります。
まずは、お通しの新潟黒崎茶まめ、そば味噌きゅうり、野村醤油(大野市)さんの生醤油(非加熱)で漬けにしたクリームチーズ。
茶豆ときゅうりは言わずもがな、このチーズには感動しましたね。生醤油だからそのまま舐めると強い塩っ気があると思うのですが、チーズによって角が取れたまろ味のような旨みが引き立っていてツンとくる醤油の香りが鮮烈です。
〆鯖、吉川茄子の田楽と続いて1杯目のお蕎麦は、へしこそば。
中太打ち十割の夏の新そばに辛味大根おろしと美浜「見定家」さんのまろやかなへしこ。出汁はかかっておらず、そのままかき混ぜてへしこの塩分と大根おろしの辛味で味わうお蕎麦ですが・・
僕は罰当りな食べ方・・お酒をお猪口半分ほどへしこに垂らしていただきました。へしこと日本酒と蕎麦は切っても切れない関係ですから酒のみにはたまらない味わいです。へしことお酒が双方を引きたてあって旨みが旨みが口いっぱいに広がり悶絶ものです(笑)
能登地鶏の岩塩焼き、天然岩牡蠣の天ぷらを楽しんだら、蕎麦掻です。
このとっぷとぷのプルンっとした感じがいいでしょう!柔らかくてトロッと溶けていくけど、しっかりとそばの風味が口に残ってお酒がますます進みます。
今回、振舞われた福井の銘酒はこの4蔵。左から、
・華燭(かしょく):オリ絡み瓶内熟成純米新酒 【豊酒造】
・越前岬(えちぜんみさき):涼香純米吟醸 SunRise 【田辺酒造】、
・花垣(はながき):槽搾り純米無濾過生原酒 番外編 【南部酒造場】
・白岳仙(はくがくせん):純米吟醸 涼純辛口 【安本酒造】
いずれもこの夏に飲みたい爽やかで華やかでやや辛口の夏の新そばをさらに美味しくさせるラインナップ。幸せすぎます~
そして最後は夏の新そば4種食べ比べです。まずは、①丸抜きを挽いた細打ちの二八そば。つるっとのど越しよく夏そばの香りが鼻から抜けてお酒に酔った体をシャキッと整えてくれるようです。
次いで、②丸抜きを挽いた細打ちの十割そば。これは①と同じ挽き方で製粉したそば粉を十割でうったもの。つなぎが入らないから①よりも単純にそばの味・香り共に強い。出汁要らずでいただきました。
そして、③田舎(玄挽き混じり)細打ち十割。
玄挽きとは玄そば(皮付きのままのそばの実)を丸ごと挽いたもので、田舎そばがそれにあたるのですが、これは数%玄挽きが混じった状態の十割そば。丸抜きベースの麺帯にほのかに玄挽きの黒いホシが飛んで良い塩梅。②よりも複雑な穀物香が強くなりました。
こちらは蕎麦の番外編。④勝山市産の玄そばを雪室貯蔵で熟成させた蕎麦。
雪室は湿度が高く低温冷蔵庫で貯蔵するのに比べソバの劣化が抑えられ、風味が失われることなく熟成させることができるという特長があります。その味わいは香ばしく噛むほどにジワジワ出てくる甘みの強さ。お酒を一旦やめてしばらくこのお蕎麦に集中しました。
最後は⑤平打ち十割のぶっかけおろし蕎麦。
なんだかんだ食べ比べても福井人はやっぱりおろし蕎麦が大好き!麺の厚み、噛み応え、大根おろしがたっぷり入った出汁・・もう至福です。
今回のそば会は前回にも増して大満足でした。
いくらお蕎麦が好きでも5杯も6杯も食べたらさすがに飽きてしまいますが、同じ産地の同じ夏そばでもそば粉の挽き方、打ち方、食べさせ方で6通り楽しませていただいて、お酒は美味いし、新しいご縁もいただいて、たくさん笑って、良い時間でした。
毎年この会を企画してくださる方々、やす竹店主の北谷さん、楽しい時間をありがとうございました。
[蕎麦・天婦羅やす竹]
〒910-0017 福井県福井市文京7丁目9-35
TEL:0776-26-7281
営業時間:11:00~21:00
定休日:水曜日
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