越のくに共和国協議会が主催の「地元在来そばで越しの国のオリジナル商品を作ろう!」という催しに参加させていただきました。講師は東京東村山市で、そばの実カフェ「sora」を運営され、今年7月に「そば粉100%のおいしいパンとレシピ」を出版されたばかりの小池ともこさん。
小池さんとは以前から何度かやり取りさせていただいたことがあり、一度お会いしたいと思っていたところ、まさか福井でお会いできる機会が来るとは思ってもいなかったので、とてもいい機会に恵まれました。
年末の繁忙期なので会場入りがかなり遅くなってしまいましたが、ちょうど発酵したそば生地を型に流し込むところから参加させていただきました。使用しているのは弊社銘柄の【奥越】粗挽きそば粉です。
型に流し込んで、一つはオーブンで焼き、もう一つは蒸しました。
パンが焼き上がるまでの間、ソバを取り入れたお料理が振舞われました。
▼揚げたそばの実がトッピングされた長芋、キクラゲ、春菊、トマトのぺペロンと2色人参の和え物
ちょっとオイリーでニンニクの香りが香ばしく、長芋のシャクシャク感、キクラゲのコリコリ感、サクッとしたそばの実が良いアクセントになって、トマトの酸味でイタリアンナムルのような味付け。人参はほのかな酸味が甘さを引き立ててそばの実の香ばしさがいい仕事しています。
▼そば粉と豆乳の野菜スープ
そば粉を溶いたスープは自分でも好きでよくやりますが、豆乳と合わせるとクリームシチューのようになるのには驚きました。これは子供にはすごく喜ばれるんじゃないでしょうか。お野菜もたっぷり摂れてこれはぜひ試しいただきたいお料理ですね。
▼そば粉パンに長芋と納豆
「納豆そば」っていうメニューがあるくらい蕎麦と納豆は相性がいいですが、そばパンもしかり!
納豆と山芋のネバネバがそばパンのちょっとモソモソする感じを上手くまとめてくれて、大葉の香りが後引きます。
▼そばがき団子と2種のカブ
カブは甘くジューシーでそばがき団子も穀物味があってすごく美味しい。そば団子とカブを交互に食べると止まらなくなる一皿です。
そば粉って小麦粉と違ってグルテンを含まないので、食感がモソモソしたり固くなったりしがちなんですが、料理の仕方や組み合わせによってすごく美味しいものになるんだなと改めて実感しました。また、結構たくさんいただいたんですけど、胃がすごく軽いと感じるのもそば粉ならではなのかなと思います。
さて、3種類のそば粉と2種類の調理法で仕上げたそばパンが焼き上がりました。
左上から時計回りに、【奥越】焼き、【奥越】蒸し、【吉峰】焼き、【金華】蒸し、【金華】焼き、【吉峰】蒸し。
材料は同じでも調理法が違うと風味や食感が全然違います。
焼いて作ったパンは全体的に香ばしく、フワッとした食感があり、蒸しパンはモチモチ食感が強くてそばじゃないみたいでした。色の濃いそば粉であればあるほどソバ感が強く出ていて、色が薄いものほど上品な仕上がり。粉の挽き方による味の差もあり、非常に興味深かったです。
食事が終わりグループに分かれて今回の経験をこれからどのように生かしていくかのワークショップが行われた後、各グループによる発表が行われたんですが、これがすごく面白かった。時間はかかってもやろうと思えば達成できないことはないと思える意見が結構あって、もし達成できたとしたらすごい大きな力になると感じました。
そば料理の一番の良さは、そば粉の栄養を100%摂取できる点です。
ソバは水溶性の穀物なので、お蕎麦で食べると茹でる際に釜の湯の中にソバ特有の栄養素「ルチン」を含む3割以上の栄養が流れ出てしまいます。なので、蕎麦を食べた後にはそば湯を飲むと体に良いわけですが、極端なことを言えば釜の湯を全部飲まないと残りの栄養は摂れないわけで、そういう意味では今回のような料理に使うことによってソバを余すことなく摂り入れることができます。
以前、「100日蕎麦ダイエット」という企画を行い、体内環境正常化や血液改善、体重減など、ソバの効果を実感したわけですが、こういうメニューを日常的に取り入れるだけで体は少しずつ変わっていくと思いますし、個人的には小麦粉をそば粉に置き換えた食生活を続けています。簡単なところでお好み焼きやたこ焼きです。使う粉の量やその他の材料はそのままに単純に小麦粉をそば粉に置きかえるだけ。食べても胃が軽く消化も早いのでちょっと食べ過ぎても大丈夫。最近では小麦粉のお好み焼きを食べると胃がもたれるくらいです(笑)
光栄にも小池ともこさんと撮っていただきました。
遠路はるばるご来福ありがとうございました。
お会いできてうれしかったです。
[そばの実カフェ「sora」]
住所:東京都東村山市青葉町2-32-9
著書:そば粉100%のおいしいパンとレシピ