そば、そば粉の疑問

そばに関する素朴な疑問

蕎麦(そば)の乾燥方法は?

栽培・収穫したソバ(そば)の乾燥作業は、蕎麦粉や蕎麦麺の製造において非常に重要です。
以下、ソバ(そば)の乾燥方法をご紹介します。

1,自然乾燥
ソバを自然乾燥させ、風味豊かなそば粉や蕎麦麺を作るための伝統的な製法です。収穫した玄ソバ(蕎麦の実)を笊や竹のすだれに広げ、風通しの良い日陰や室内で数日間干します。雨天により湿度が上がって乾燥が進まなくなりますとソバの品質が著しく低下してしまうため、天気予報と収穫のタイミングを見極めましょう。

2,天日(日光)乾燥
ソバを天日(日光)を活用して乾燥させ、風味豊かなそば粉や蕎麦麺を作るための伝統的な製法です。
収穫したソバを敷地に広げ、太陽光に当てて天日(日光)乾燥させます。これにより、風味が豊かで特有の香りを持つソバができますが、気象条件に左右されやすく、粒の大小によって乾燥具合にムラが生じるため、乾燥具合のコントロールが難しいことがあります。ソバの含水率が12%~15%くらいになるまで放置します。

3,機械乾燥
大規模なそば粉や蕎麦麺の製造では、機械による乾燥が一般的です。大半は米用の乾燥機を使用して、一定の温度と湿度を制御した環境で半日~3日程度乾燥させます。これにより、効率的で大量生産に向きますが、高温度帯の短時間乾燥の場合はソバの品質を下げる恐れがあります。
近年では遠赤外線を用いた低温乾燥機が主流になってきており、低温度帯で乾燥させるため手間と日数はかかりますが、ソバの品質を下げることなく、均一な乾燥が可能で製品の品質が一定に保たれます。

どの乾燥方法を選択するかは、製造規模、製品の種類、地域の気候条件などに依存します。手作りの蕎麦麺を作る場合は、自然乾燥が伝統的で美味しい結果をもたらす方法ですが、工業的な製造には機械乾燥が一般的です。乾燥の際には清潔な環境を保ち、衛生に注意することが重要です。