そば、そば粉の疑問

そばに関する素朴な疑問

手打ちそばが細かく切れるのはなぜですか?

蕎麦は小麦のように“粘り”の元となる「グルテン」を含まない穀物ですので切れやすい食材です。 そのため、そば打ちの作業は手早く丁寧に行う必要があります。 茹でた時に細かく切れてしまうということは、生地をたたむ際に折った部分が切れてしまっている可能性があります。
手打ちそばが細かく切れるのは、その製法や工程が影響しています。

1,手作業の特性
手打ちそばは手作業で行われるため、加水から水回し、こね、のし、切りに至るまで細かいポイントと微細な動きが加わります。これらのポイントを習得するまでには経験を重ね、失敗から学んで試行錯誤を続けることで上達していきます。

2、水回し
水回しはそば打ちにとってとても重要な工程です。そば粉全体に均一に水分が行き渡っていないと粉っぽい部分から切れていきますので、多少、時間がかかってもいいので水回しの工程は丁寧に行いましょう。

3,そば生地ののし方
麺棒を使って生地を均一に薄く伸ばすとき、左右両手の均等な圧力とのしていく方向がポイントです。天板に対して腕の角度が斜めになりすぎていると生地が引っ張られるようになりダメージが大きくなります。なるべく腕を天板に対して垂直にして、上から圧力をかけることで生地が均一に広がり、厚みを保つことができます。均一に伸ばされた生地を切ることで、細かく均一な麺ができるのです。

4,そば切り包丁の技術
そば包丁を使って麺を切る際、包丁の角度、刃の入れ方、力のかけ方がポイントになります。正確な技術と経験に基づいた切り方によって、細かくてもバラつかない麺を作ることができます。

5,麺の茹で加減
麺の厚みや切り幅によって茹でる時間を調整しないといけません。そば粉の性質や打ち方によって誤差がありますが、おおよそ1.2mm角なら45秒から1分、1.5mm角なら1分~1分30秒が目安です。適正に茹でられた蕎麦はアルデンテ(食感が残る)な仕上がりになりますが、茹で過ぎや茹で不足ですと食感や風味が損なわれてしまいます。